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モーガン・スミス

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改善の舞台裏:Gather 2.0のオーディオ大リニューアル!

改善の舞台裏:Gather 2.0のオーディオ大リニューアル!

リモートワークを楽しくする「Gather 2.0」のリリース後、ベータ版では見つからなかった音声の不具合が発生してしまいました。今回は、何が原因だったのか、私たちのチームがどのように解決したのか、そしてこれからの改善プランについて、舞台裏をちょっぴりお届けします!

リモートワークを楽しくする「Gather 2.0」のリリース後、ベータ版では見つからなかった音声の不具合が発生してしまいました。今回は、何が原因だったのか、私たちのチームがどのように解決したのか、そしてこれからの改善プランについて、舞台裏をちょっぴりお届けします!

Gatherの「スペース内オーディオ」は、従来のWeb会議ツールと比べると、とってもユニークなんです!固定された会議室に入るのではなく、会話が自然と自発的に始まります。チームメイトに近づくだけで、すぐに話しかけられるんですよ。相手に近づくほど声は大きく聞こえ、離れるとだんだん小さくなって消えていきます。 

この楽しい体験は、世界中のユーザーがアクセスする、常に動き続ける仮想世界の中で実現されています。実はこれ、裏側ではとても複雑な仕組みが動いているんです。スムーズに作動させるためには、オーディオを処理するパイプラインが超強力でなければなりません。 

2025年9月に「Gather 2.0」をリリースした当初、実はこの部分に課題がありました。ユーザーの皆さんからたくさんのフィードバックをいただき、私たちは解決に向けて、このパイプラインを一から作り直すことを決意しました! 

そして今日、とっても嬉しいお知らせがあります!現在のGather 2.0のオーディオ&ビデオ(AV)システムは、これまでで最も信頼性の高いものに生まれ変わりました。リリース当初に比べて、低評価の割合がなんと50%も減少したんです! 

今回は、この改善を実現するまでのストーリー、開発メンバーたちの素晴らしい取り組み、そしてGatherのAV機能におけるこれからのワクワクする展望を皆さんにお届けします。 

リリース当初に何が起きていたの?

Gather 2.0は、UI刷新、ピクセルアート素材の全面リニューアル、新機能の連携(SpotifyやGitHubなど)、より細かく調整できるスペース内オーディオ設定の導入など、盛りだくさんな大型アップデートでした!

新しいUI、アートスタイル、便利な機能、そして進化したオーディオ設定を備えたGather 2.0のスクリーンショットです。 

新しいオーディオシステムは、Gather 1.0で得たすべての学びをもとに、さらに大幅な改善を加えて構築されました。リリース前のベータテストも順調で、ユーザーの皆さんからも大好評!私たちは自信を持って、9月のリリースを迎えました。 

しかし、想定外の出来事が起こりました。ちょうど同じ2025年9月にWindows 10のサポートが終了したのです。これにより多くのユーザーがWindows 11へと移行し、OSのアップデートによってリアルタイムオーディオの動作環境が変わってしまいました。私たちのベータテストは主にMacやハイスペックなPCで行われていたため、低スペックなデバイスや、この新しいWindowsアップデータでの検証が十分にできていなかったのです。ここが問題の引き金となりました。 

一般リリース後、オーディオに関する困りごとの声がたくさん届くようになりました。「プチプチと雑音がする」「音声が固まったと思ったら、突然早送りになる」「通話が完全に切れてしまう」といった状況です。 

これは私たちが目指していた体験とは程遠いものでしたので、最優先で解決に取り組むことにしました!

原因を突き止めよう!

2025年10月にかけて、開発チームは既存のJavaScriptベースのオーディオパイプラインに対し、考えつく限りの最適化を試みました。しかし、アップデートを重ねても、問題の報告は完全には収まりませんでした。 

その一つの原因は、JavaScriptによるリアルタイムの音声処理には限界があることでした。「ガベージコレクション」という、不要になったメモリを解放する処理が、音声処理に必要なCPUパワーを奪ってしまい、厳密なタイミングでの処理が間に合わなくなっていたのです。特に、リソースを多く使用するGather 2.0全体の負荷がかかると、JavaScriptでのアプローチだけでは安定した稼働を維持することが難しくなっていました。

さらに、もう一つの難問がありました。例えば「ノイズが聞こえる」と報告してくれたのがハイスペックMacを使っているユーザーであっても、実際にパフォーマンス低下を引き起こしているのは、その通話相手であるWindowsユーザーのPCだった、というケースがあったのです。このため、原因の特定や「本当に改善されたか」の検証がとても複雑になっていました。

オーディオ処理をJavaScriptからC++へお引っ越し!

そこでチームは、音声処理パイプラインの設計を根本から見直し、カスタム版のElectronに直接組み込む形で、ネイティブなC++プログラムとして再構築することを決断しました!これにより、ブラウザ内で行われる他の処理から音声処理を切り離し、予期せぬ割り込みを防いでパフォーマンスを劇的に向上させることができます。

Chromiumに直接実装することで、音声パイプラインを「プロセス間通信(IPC)」を介した専用のユーティリティプロセスとして独立させました。これで、ブラウザ内の他のリソースと奪い合いをすることなく、快適に動作できるようになります! 

この新しい仕組みによってJavaScriptのオーバーヘッド(余分な負荷)から見事に解放され、スペース内オーディオが本当に必要とする処理の優先順位をしっかりと確保できるようになりました。 

「複雑な課題から逃げずに真っ向から立ち向かい、自分たちの手で作り変えた見事な例です。それが結果として、ユーザーの皆さんの利用体験の大幅な向上につながりました。」
Ben Greenier(Gather シニアソフトウェアエンジニア II)

Windows 11によるちょっとしたハプニング

ちょうど同じ時期、Windows 10のサポート終了により、多くのユーザーがWindows 11へと移行していました。この新しいWindows 11 25H2では、省電力を徹底するための機能である「EcoQoS」が新しく導入されていました。

EcoQoSは、CPUの動作クロックを下げたり優先順位を下げたりすることで、バックグラウンドのタスクを省エネ化します。しかし問題は、Gatherのユーザーが他のアプリ(スプレッドシートやWebブラウザなど)に切り替えた瞬間、WindowsがGatherを「アクティブではない」と判断し、動作を制限(スロットリング)してしまうことでした。 

一般的なアプリケーションであれば問題ありませんが、リアルタイムの音声通話にとっては、音が途切れる致命的な原因になってしまいます。 

音声処理には、常に一定かつ安定したCPUタイミングが絶対に欠かせません。EcoQoSによって処理が制限されると、サウンドの処理が追いつかなくなり、ユーザーの皆さんが経験された「プツプツ音」や「突然の早送り」が発生してしまっていたのです。 

この問題を解決するため、WindowsのネイティブAPIである「MMCSS(Multimedia Class Scheduler Service)」を使用することにしました。これはOSに対して「今、とても一刻を争う大事な処理(音楽など)をしています。バックグラウンドにいっても制限しないでね!」と伝える機能です。 


MMCSS導入時のプルリクエストの画面です。このアップデートをお届けした直後から、AV関連の低評価が劇的に減少していきました! 

このようなシステム階層での直接的なアプローチは、以前のJavaScript製パイプラインでは不可能でした。C++に移行したことで、処理スレッドをWindowsのMMCSSに直接登録できるようになり、ユーザーの皆さんが別の作業をしたり画面共有をしたりしている間も、Gatherの音声を常に最優先でスムーズに守ることができるようになりました!

ノイズキャンセリングのさらなる微調整

新しいパイプラインの導入に伴い、チームはGatherの強力なノイズキャンセリング技術のパートナーであるKrispとの連携システムもアップデートしました。 

今回は、KrispのSDKを別プロセスの安全な場所で動かし、Chromiumの既存パイプラインとプロセス間通信(IPC)で音声データを行き来させる仕組みを採用しました。これにより、万が一どちらかのコードで不具合が起きても影響を最小限に抑えられ、より安定して動作するようになります。 

さらに、ノイズキャンセリングをかけた後の仕上げとして、「Post-Krisp AGC(自動ゲイン制御)」という仕組みを追加しました!これは、ノイズをきれいに消したあとに、話している人の声の音量をちょうどいい大きさに自動で引き上げる機能です。細かい工夫ですが、これで通話の聞き取りやすさがグッとアップしました!

現在のAVシステムと、これからのワクワクする未来

Gather 2.0のAVシステムは、これまでで最も信頼性の高い、自信作です。低評価の割合はリリース初期から半減しました!でも、これで満足して開発をストップすることはありませんので、ご安心ください!快適な音声・映像体験への取り組みは、ゴールのある一時的なプロジェクトではなく、ずっと続けていく大切な投資です。

A chart of low AV ratings. You can see steady improvements as we moved the audio pipeline to C++ and addressed the Windows changes.

図:ユーザーの皆さんに、音質を星1〜5のスケールで評価していただいたデータをグラフ化しました。低評価の割合を示しています。年末年始の休暇明けに一時的な変動があった後、音声パイプラインをC++へと移行し、Windows 11の制限に対応していくことで、段階的に評価が安定・改善しているのが見て取れます。  

現在もチームは、再接続にかかる時間のさらなる短縮、音自動調整機能(AGC)の微調整、画面のちらつき防止、そしてさまざまなパソコン環境に合わせた最適化などにアクティブに取り組んでいます!これからの進捗は、こちらのロードマップアップデート情報でいつでもご確認いただけます。 

不具合を報告してくださった皆さん、フィードバックを届けてくださった皆さん、そしていつも温かく見守って使い続けてくださる皆さん、本当にありがとうございます! 皆さんの声があったからこそ、この大幅なアップデートを作り上げることができました。これからもリモートワークをされているすべてのチームの皆さんに、一番楽しくて、パッと仕事に集中できる、最高のバーチャルオフィスをお届けできるよう頑張っていきます。これからも一緒にGatherを盛り上げていきましょう!

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